【転職する前に理解しよう!】社内SEの仕事内容

社内SE・情シスとは?

迷える転職者
迷える転職者

社内SEって業務が楽で毎日、ぼーっとしているだけでお金がもらえるってきいたけど??発注者側だからマウントとれて、外部ベンダーからペコペコされることもありそうだし。

リーフ
リーフ

たわけものピヨ!あわれな承認欲求のかたまりピヨね。

社内SEといっても幅広い職種があるピヨ

社内SEと情シスという言葉がありますが、同じようとられていただければ大丈夫です。(以下、社内SEと記載、大手転職サイトでは「社内SE」という言葉が利用されています。)社内SEは、自社内の情報システムに関わる企画・要件定義・設計・構築・保守・運用までを担当するシステムエンジニアのことです。社内SEの仕事内容は各企業や組織によってその役割分担が異なります。

情報システム開発プロセスについて

まず業務を理解する上で、情報システム開発プロセスを理解しましょう。

情報システム開発プロセスの各について説明します。

工程具体的な内容
企画所属する会社の社員やそのお客様に向けたITサービスを企画、推進を行うため、
どのようなシステムを導入/改修すれば、より改善や効率化が図れるかを明確にします。
前提として、基本的にITシステム/製品を導入する場合は他企業(ITベンダー)に発注を行います。
構築するシステムにはどれぐらいの費用が発生するのか明確にし、導入計画を作成します。
大きなプロジェクトになると数千万から数十億円の規模のプロジェクトとなるため、
経営層にIT投資を行うための予算執行承認を取り付ける必要があります。
この際、現状の課題/課題に対してシステムを導入することによるメリット/ベンダー選定理由、
イニシャルコスト、ランニングコストを明確に経営層に対して合理的な説明をすることが求められます。経営層は基本的にIT畑の方ではないため、IT知識に疎いです。そのため、より分かりやすく説明するスキルが求められます。企画業務の面白いところは、他メンバとディスカッションしながら構想を練ることになります。
要件定義要件定義工程では本格的な開発工程の前段階で、開発者の視点からIT要求をまとめ、具体的な進め方を決めることです。システム開発では、ユーザー側の要求を実現することがゴールです。
そのため、開発をスタートする前に、要求をもとにして実装する機能や性能などを要件定義として言語化し定め、具体的にどのように進めていくかを決めます。
ここの工程でRFP(Request for Proposal:提案依頼書)を作成する場合があります。
RFP(Request for Proposal:提案依頼書)は発注先を選定するために、候補となるシステム開発会社に具体的な提案を依頼する文書です。
システムの目的や概要、要件や制約条件などが記述されています。
ベンダーから集めた情報をもとに中~大のプロジェクトでは要件定義書を作成します。
要件定義書の作成はは社内SEの腕の見せ所です。抜け漏れダブりなく要件定義書を作成します。
社内SEのスキル不足の場合はベンダーにこの工程も依頼する場合があります。
設計要件定義で定義した内容を満たすように設計に落とし込みます。大枠を基本設計書、パラメータレベルの細かな内容を詳細設計として作成します。
ここの工程は基本的にITベンダー(パートナー企業)が行うことが多いです。社内SEはITベンダーが作成したドキュメントのレビューや承認をおこない、
設計に抜け漏れがないかチェックを行います。設計は原則要件定義に基づき行う作業ですので、
要件定義の段階で抜け漏れが発生している場合は誤りを見抜くことは難しくなります。
構築/テスト設計に基づき情報システムを構築/テストする工程です。この工程も基本的にITベンダー(パートナー企業)が行うことが多いです。構築/テストの工程ではITベンダーと綿密に情報連携をしながら、進捗具合等をチェックすることが求められます。社内SEの業務は出来上がったシステムの受入テストです。ユーザ視点で、機能的に問題なく動作できるか等を確認いたします。問題がなければ会社的に検収を上げ、システムの引き渡しを受けます。原則検収を上げるまでは、ITベンダーのモノですので注意が必要です。
運用・保守実際の運用に入るとユーザ部門(例:営業部門や○○部門)がシステムの利用を開始します。運用が開始すると利用部門の方から「改善できてよかった」、「以前よりも効率化が図れるようになった」等うれしいお言葉を頂くことが多いです。導入するシステムについて、ユーザ部門が満足できない(使い勝手が悪い)場合はクレームが来る場合もあります。

転職希望先がどの工程を主軸に取り組んでいるかを把握する

まず、転職先の部門が上記プロセスのどの工程を主に業務を行っているかを理解しましょう。

例えば、企画の工程のみの部門もあれば運用保守しか行っていない部門もあります。

各企業の募集要項を正確に読み解きましょう。

職種別のすみわけ

下図の通り、職種をプロットいたしました。

各種職別に別ページに詳細を解説していますので確認してみてください!

                             

転職希望者
転職希望者

僕はどの職種がよいのかな?

リーフ
リーフ

これまで従事してきた業務内容に依存するぴよ

IT業界未経験の場合は下流行程であるヘルプデスクまたは運用保守エンジニアからはじめて上流工程の職種に就くことがおおいぴよ

社内SEに向いている人

社内SEにも向いている人と向いていない人がいると思っています。自分に向いていない中で仕事を継続的におこなうのは苦痛以外のなにものでありません。

様々な年齢の方と円滑にコミュニケーションを取ることができる人

社内SEになると実際のシステム利用者(ユーザ)と頻繁に話す機会があります。ユーザの方々は所属する部門や年齢等によって考え方が様々であり、多様な方と円滑なコミュニケーションをとることが求められます。かっこよく言えばユーザとの折衝能力が必要です。どうしても予算の都合上やシステム仕様上、ユーザ部門と利害関係一致しない場合があります。利害関係が一致していない相手と、問題解決に向けて駆け引きを行い物事を前へ進める推進力が必要となります。

文章作成能力と資料作成能力が高い人

大きな社内全体のIT施策を実施する場合は、関連する部門を多く巻き込みプロジェクトを推進する必要があります。複数のユーザ部門へ何らかの依頼(ヒアリングなど)をお願いする場合は、その部門の担当者と話し、その担当者が部門内で情報を共有、依頼事項を展開してもらう必要があります。そのため、ユーザ部門の担当者のみが理解できるように会話・調整するのではなく、作成した資料のみで第3者がすべての内容を把握・理解し、ネクストアクションができる資料を作成することが求められます。もし、資料内容の情報に洩れがあった場合や理解ができない資料の場合は、問い合わせが来るか依頼事項をまともに受けてくれないユーザが多いです。そのため、他者がわかりやすく理解ができる文章や図解などをフルに活用して資料作成ができる方には向いていると思います。

IT技術が好きな人

IT部門で働くため、IT技術に関連する業務となります。IT技術に興味がなくても仕事はできますが、興味がないと非常に苦痛です。新しい技術に対して積極的に学ぶ姿勢が必要となります。

社内SEのメリット

ここでは社内SEになってよかった点(メリット)をお伝えします

プロジェクトの納期(期限)に対する縛りがゆるい

社内SEは自社のシステム開発や運用に従事するため、SIerと比較し顧客企業はいないため期限に関して緩い傾向があります。経営層と合意した大プロジェクトで遅延が発生した場合は、様々な関係各所と調整が必要になってきますが、他社へ損害や迷惑をかける話ではないためSIerと比べてプレッシャーは少ないです。

プロジェクトマネジメント能力や人材マネジメント能力がつく

情報システム部門のプロパー社員は限られた要員しかいないことが多いです。そのため、多くは派遣社員や請負の方に業務を依頼しプロジェクトを進めていく形となります。自分よりも年齢が高い人へ業務依頼するケースが多く、的確な指示や業務管理を行い人材のマネジメントをすることが求められます。

社内SEのデメリット

ここでは社内SEとして働く上での理想と現実を埋めるためのお話をさせていただきます。

上流工程(企画/要件定義)の仕事がおおい

大企業では社内SEとして情報システム部門に配属されると、上流工程(企画/要件定義)の仕事がメインとなります。会社によっては一切IT機器やコードを書かず、予算管理、プロジェクト管理、社内調整が主業務となります。そのためバリバリと開発業務をおこない技術力を身に着けたい方には不向きといえるでしょう。技術力を身に着けたい場合は自社サービスを展開している会社やSIerへの道を考えましょう。

ですが、SIerと比較し自社の情報システムや上流工程から下流行程までプロジェクトに従事できるため全行程でどのような業務を行っているか理解することができます。SIerの場合は特定の工程の業務しか従事できない(開発業務専門、運用業務専門等)場合が多いです。自分で企画し色々と奔走しながら導入したシステムが、実際にユーザにて利用されるまで見届けることができる点は非常にやりがいを感じることができるでしょう。

ヘルプデスク業務が主業務となってしまう場合もある

ヘルプデスク業務は、顧客からの技術的な問い合わせや、社員からの製品の使い方、トラブルなどに関する問い合わせに対応する仕事を指します。情報システム・ソフトウェアの使い方や、システム障害発生時の対処法などを電話やメール、チャットなどで答えるのが主な業務です。ヘルプデスクは社内の技術的な業務を広く請け負う仕事でありIT業界の中で入門的な業務です。ある程度SIerで働き、システム開発の上流工程に関わりたいと思っている方には向いていない業務内容となります。もしシステム開発の上流工程の業務に従事したい場合は、求人情報の内容をしっかりと確認することが必要です。

ですが、ヘルプデスクはIT未経験者やライフワークバランスを大切にしたい方にとっては最適な職種です。求められる技術力は高くないですが、広く浅く企業のIT環境を把握しITの知見を得ることができます。また、ユーザ部門からの問い合わせの対応が主となるため、プロジェクトに縛られることなく定時退社できる点はメリットとも言えます。近年の傾向ですとライフワークバランスを大事にしたい女性が多く働かれている印象です。

さいごに

社内SEといっても幅広い職種があります。自分の経験・適正にあった求人情報を探し皆様が望む最適な職場で働かれることを願っております。

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